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2021.08.11 Phamacare

伊藤先生の耳よりな話 第6話 コラーゲン・後編

みなさん、こんにちは!

 

前回に引き続き、コラーゲンについてお話ししたいと思います!
コラーゲンには29種類ある、という話で前回は終わったと思います。

 

後編は内容が濃くて、少しボリュームが多いですが、是非最後までお読みください!

では、どうぞ!

 

体内のコラーゲンは、加齢とともにどんどん減少していきます。また新しくコラーゲンを作る能力も
低下していきます。そのため、積極的にコラーゲンを摂取するという考えが一般に広まっています。
しかし、毎日牛すじやすっぽんを食べるわけにはいきません。
※すっぽんやうなぎにはコラーゲン以外にビタミン類が豊富に含まれているので、滋養強壮にもお勧めです。

 

食品100g当たりに含まれるコラーゲン量(g)
フカヒレ:10g
うなぎ:5.5g
牛すじ:5.0g
手羽先:1.5g

 

スーパーやドラッグストアに行くと、コラーゲンパウダー、コラーゲンドリンクを始め、サプリメント、
グミなどのお菓子など、様々な食品にコラーゲンが利用されているのを見ることできます。私たちは健康食品を
上手に活用して、コラーゲンを摂取することが出来るのです。

 

◆コラーゲンの消化と吸収
体内に入ったコラーゲンは、消化酵素によって消化され、体内に吸収されます。たんぱく質は一般的に
アミノ酸またはアミノ酸が数個連なったペプチドという状態で小腸から取り込まれます。しかしコラーゲンを
摂取すると、血液中にヒドロキシプロリンというアミノ酸を含むペプチドが多く見られるようになることがわかりました。
つまり、コラーゲンは普通のたんぱく質と違う吸収経路であるということです。コラーゲンでお肌プルプルは
科学的に証明されたと言ってもいいかもしれません。

 

それではここでコラーゲンを摂取することによる、身体に与える可能性についてまとめていきたいと思います。

 

◆骨に対する作用
骨の主成分はリン酸カルシウムですが、およそ3割がコラーゲンです。いくつかの動物を使った研究では、
コラーゲンペプチド摂取で骨密度が改善するという結果が得られています。

 

◆関節に対する作用
骨関節炎については、有用だとする結果と、十分ではないという両方の結果が出ています。アメリカでアスリートを
対象として行われた研究では、関節痛に対して有用であるとの結果が得られています。

 

◆皮膚に対する作用
皮膚の研究は国内でも多くの研究が行われています。マウスだけではなく、ヒトにおいても皮膚の水分量や乾燥、
肌の炎症などについて研究が行われ、有用であるというデータが多く集められています。日本ではコラーゲンを
含むサプリメント、ドリンク、化粧品が多く発売されていますが、国内で豊富なエビデンスがあることが
その理由の一つと考えられます。

 

◆爪に対する作用
爪は表皮が変化した組織であるため、爪に対してもコラーゲンが有用であると考えられています。コラーゲン摂取で
爪が改善するという研究結果が報告されています。

 

◆毛髪に対する作用
コラーゲンは毛髪に対してもプラスに働くと考えられています。森永製菓が行った研究では、コラーゲンペプチドに
特有にみられる成分が毛乳頭細胞の増殖を促進し、毛包周囲の毛細血管網の発達を促すことが示唆されています。

 

◆血圧・血流に対する作用
ラットを使用した研究では、コラーゲンペプチド投与で血圧の低下が報告されています。これはコラーゲンペプチドが
血圧を上昇させるアンジオテンシン変換酵素の活性を阻害し、血管内皮細胞への障害を抑制するためだと考えられています。

 

◆血中脂質に対する作用
ラットを使用した研究で、中性脂肪や総コレステロールが低下するという研究結果が出ています。
これらの研究結果を見ると、コラーゲンでアンチエイジング、生活習慣病改善という日が来ることを期待してしまいます。

 

以上のことから、コラーゲンが私たちの様々な健康維持に働く可能性が広がっていると言えるでしょう。
不規則な生活や様々なストレス、日焼け、たばこなどで、私たちのカラダは少しずつダメージを受けています。
身体に良い成分をしっかりと見極めて上手に摂ることが、いつまでも若々しく保つ秘訣です。
コラーゲンは、必須アミノ酸であるトリプトファンを含んでいないため、豚肉や大豆、牛乳などと比べて
アミノ酸スコアはそれほど高くありません。また含まれている栄養成分がそれぞれ異なるので、コラーゲンさえ
摂っていれば、健康で美しくなるというのは誤りです。

 

コラーゲンを毎日少しずつ摂取する、これが私たちの理想の健康法になるかもしれません。

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